【 会員便り 第3回 】
          
 今回は山城高第14回卒業 岡田 武司さんに登場願いました。
 尚、岡田さんは在学時代 柔道部で活躍されました。

    

〔掲載順〕 〔掲載日〕 〔卒業年〕 〔卒業回数〕   〔 氏 名 〕       〔タ イ ト ル 〕
第 3 回 2008. 8. 1 S37年 山城高14回  岡田 武司 愛宕山1000回登山達成に寄せて

 



































            愛宕山1000回登山達成に寄せて  
 
 平成20年5月4日午前11時34分愛宕山登山1000回を達成した
瞬間です。この日は連休を利用し、東京の息子夫婦、大津の娘夫婦、
孫4名それに私たち夫婦の計10名で記念登山をしました。
 平成元年、45歳で登山を始めてから苦節20年目の達成です。但し
途中5年間仕事で京都を離れた為、実質15年、年平均約70回、月平均
約6回の登山です。
 登山の切っ掛けは、体力特に足腰の衰えを如実に感じる出来事がありました。町内運動会の親子リレーで娘からトップでバトンを受けた私は、楽勝の感じでしたが、なんとゴール前で足がもつれ1度ならず2度3度と
転倒し恥ずかしいやら、娘に叱られるやら散々な目にあいました。
そこで、これではだめだと思い、足腰を鍛えることを決意しました。
 もともと山や、自然が好きなこともあり以前に登ったことのある、愛宕山をトレーニングの場に決めました。又同じやるなら頂上に1m程度の記念碑の立つ1000回を目指そうと考えました。
 会社休みの(土)、(日)を利用し1人で早朝6時、車で自宅出発6時30分清滝口到着、表参道より
登山開始、途中はノンストップで約60〜70分で頂上到着、愛宕神社参拝後10分程度休憩、下山開始約60分で清滝口に到着往復9km、標高差800mと結構ハードな山で、特に最初の3合目迄がきつく、又最後は245段の階段です。1000回登りましたが、毎回苦しい登山です。
 山岳ガイドによりますと、往復5時間のコースとなっています。登山コースは8本程度有ますが私は主に表参道コースを利用します。現在は愛宕山往復ですが以前は地蔵山や
竜ヶ岳にも足を伸ばし周辺は殆んど踏破しました。道中は杉、檜、雑木等の樹林帯で日差しは少なく、夏でも比較的
楽です。又7合目からは市内が望め9合目からは水尾や
亀岡が見えます。
 昔は稀に道中追い越されると生来の負けず嫌いからムキになり登ったものです。さすがに最近は達観?したのかマイペースで登れるようになりました。この山の春夏秋冬四季の移ろいは、すばらしいの一言です。春は鮮やかな新緑、桜、つつじが楽しめ少し足を伸ばせば九輪草の群生地が見られます。秋は紅葉、冬は樹氷を初めとした雪景色が見られます。又冷え込むとマイナス7〜8度になります。当然登山道は凍結しアイゼンが必要となりますが私は長靴で登っています。本年は雪が多く1mくらい積もりラッセル状態となります。汗を含んだタオルは寒さでバリバリになります。
 最近は、仕事も週3日となり月に12日程度は登っています。
登山スタイルは、リュック(飲み物、非常食、傘、着替え防寒具)を念のため所持しています。服装は、
冬でもシャツ1枚、登山ズボンそれに杖を利用します。今までイノシシ、タヌキ、キツネ、シカ、リスキジ等見かけています。クマは残念?ながら見ていません。登山の継続によって体調はすこぶる好調で体重も変化せず71kgをキープしています。又、風邪も引きませんし毎日の食事やアルコールもおいしくいただけます。感謝、感謝、です。
 健康管理には登山に勝るものはないと思います。これまで登山を続けて来られたのは、目標を立て
それを実行する意地と努力、健康、自然愛、感謝だと思っています。今後も体調さえ順調であれば
1000回は通過点と考え目標は大きく、70歳で2300回、75歳で3000回にチャレンジしたいと
思います。
 又三洋電機の仲間と100名山をやっており現在60座をやりましたがこれも残り40座登りたいと思っています。
最後になりましたが、少し愛宕山について触れてみたいと思います。
愛宕山は京都市北西部にあり、古来山城と
丹波の国境に位置し市内では1番高く924mあります。京都人にとって最も慣れ親しんだ山で愛宕さんと呼ばれています。気温は市内と
比べ7〜8度低くその為桜も1ヶ月遅れで開花します。頂上には1300年前に建立された火伏せ、防火に霊験新たかな愛宕神社が鎮座しています。
明智光秀が信長攻めの数日前に参詣し蓮歌を興行し発句を光秀が詠み「時は今、あめ(天)が下しる
五月(さつき)かな」は夙(つと)にしられています。
 この辺りまでは山城の卒業生であればご承知の方が多いと思いますがもう少し愛宕の歴史を検証したいと思います。昭和の始めから19年まで嵐山から清滝まで電車が走り、さらに清滝から愛宕山8合目までケーブルカーで11分で結んでいたこと、又年間10万人を超える利用者があったそうです。清滝には飛行塔を始め遊園地がありました。又愛宕山8合目には部屋数16室のホテルもあったそうです。頂上から少し行けばスキー場もありました。戦前の愛宕山の賑わいがしのばれます。
 これからも愛宕山に登り、健康の維持と、感謝の気持ちで愛宕神社参拝を行いたいと思います。人生、これから、これからの気持ちで何事も情熱を持って行いたいと考えます。
宜しくお願いいたします。
                             平成20年6月吉日    
                                              岡田 武司
            
 
     

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