ドイツ校との交流2024

ドイツ派遣事業を引率して

引率された大橋早苗先生が会報に寄稿された原稿を転載しております。

普通科3名、文理総合科8名の計11名で、2018年以来6年ぶりの訪問が叶いました。8月半ば、夏真っ盛りの季節に、乗り継ぎも含めほぼまる一日かけて、デュッセルドルフ空港に降り立ちました。空港
ではフィルダーベンデンの生徒や先生方に待ちかねたように大歓迎さたことで、これまで山城高校の諸先輩方が築いてこられた交流の絆を再認識することができました。

デュイスブルク市内観光でドイツ人の歩く速さと距離についていけずクタクタになり、ライン川クルーズで持ち前のコミュ力を生かして現地の人たちに飲み物をおごってもらい、ケルン大聖堂の大きさと荘
厳さに圧倒され、ユースホステルの地下にあるコインランドリーの使い方がわからず夜な夜な仲間と相談し、モンレアールの古城の城壁に登って風に吹かれながら大自然を堪能してから、旅程5日目にしていよいよホストファミリー宅に滞在、ギムナジウムフィルダーベンデンでの学校生活が始まります。

ギムナジウムでは、生徒たちはドイツの多様さを肌で感じていたようでした。英語は話せて当たり前、母語のドイツ語以外にもスペイン語、フランス語、ポルトガル語などを1人で使いこなす人がたくさんいる。持っているルーツも人それぞれで、色んな人間が当たり前に共存している。実際にそういう環境に身を置くことで、生徒たちの視野がぐっと広がったように思います。

 いよいよ帰国する日、生徒たちはホストファミリーやドイツの先生、生徒たちと抱き合って涙を流し、なかなかバスに乗り込めませんでした。みんなでライン川沿いを歩いているときにも、「ここからパスポートを投げてしまいたい、そうすれば日本に帰らなくて済む!」(引率者としては本当にやめて欲しい)とまで言っていました。すべてのことが高校生活真っ只中の生徒たちにとって、大人になってもずっとずっと心に深く刻まれるであろう経験でした。このような機会を与えてくださり、同窓生のみなさまの、日頃からの御理解と御支援に心から感謝しています。

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